金融・資産運用

クオンツとか金融工学って何?確率微分方程式の話

金融工学って何?どういう勉強をするの?と聞かれた際に、まずは確率微分方程式をしっかり勉強すると答えたことがある。すると、思いもよらないリアクションがあった。「そうなんだ。僕は高校のときに確率も微分も勉強したから、確率微分方程式なんて楽勝だ…

アフターコロナ 概念の産業化と技術革新の巨大なリターンの可能性

新型コロナの影響で各国が異例の経済政策を行っている状況であり、財政支援、マネーの供給と資産買い入れが巨大化している。世の中では金融資産バブルと呼ばれているが、もしかしたら単なるバブルではなく、世界を大きく変える可能性がある。金融市場と実体…

旅するなら、投資するなら、トルコ人を知ろう ーエルドアン大統領の経済運営について

トルコ人は親日家である。しかし、たまに日本人を騙してお金を巻き上げようとする人も存在する。この場合、「親日家」であることと「お金を巻き上げようとする」ことは彼らにとっては矛盾しない。ひとりの人のなかにはいろいろな都合や考え方が存在している…

ポストコロナでの金融市場と産業構造の変化

前の記事で、リーマンショック時とコロナショックが違う点について、リーマンショックは金融の問題、コロナショックは実体経済の問題と書いた。現在では日本もアメリカも欧州も、実体経済には問題があるものの株価は上昇している。各国では金融緩和政策がと…

コロナショックの負の乗数効果(レバレッジ)、リーマンショックとの比較

コロナによって実体経済に影響が及んでいる。ここでは、リーマンショックとコロナに関する経済問題を比較してみたい。 リーマンショックは当初は金融の問題であったものが実体経済に波及したのだが、コロナショックは当初から実体経済の問題である。 リーマ…

コロナで銀座がシャッター街になる危機とスマートシティの波

昨年2020年の初めまでは銀座通りの銀座7丁目、8丁目あたりに行くと観光バスから中国人がわんさか降りてきて、インバウンドが全盛だった。 バブルが崩壊してしばらく後の1990年代後半から銀座は緩やかに姿を変えてきていた。百貨店に行くとフロアに客よりも…

おつりの計算とフィンテック

以前欧州に旅行に行ったときに、バスの運転手やお店の人がおつりの計算ができないのに驚いた。彼らは足し算しかできないので、ものの値段にいくら足すともらった金額になるか考える。そしておつりは正確な金額ではなく、自分が損をしない範囲でのだいたいの…

バークシャー・ハザウェイによる日本5大商社への投資

バークシャー・ハザウェイが子会社を通じて日本5大商社(伊藤忠、三菱商事、三井物産、住友商事、丸紅)の発行済み株式を5%取得したと報道された。今後5社のいずれかを9.9%まで買い増す可能性があるとした。バークシャー・ハザウェイのウェブページを見て…

リーマンショック時のコピュラと最近の機械学習の流行

リーマンショックは証券化商品のバブル崩壊から始まった。バブルが起こったのは証券化商品の価格のつけ方に革命的な方法が見いだされたからだ。 それはコピュラという統計的な関数を用いた方法である。ひとことで言うと、多変量のそれぞれの周辺分布がわかっ…