東京湾岸サイクリング ー ビアンキ、プリマヴェーラに乗って

10年以上前に自転車を買った。イタリアのビアンキ社のプリマヴェーラである。通勤にビアンキクロスバイクがほしいと思い近所の自転車店に行くと、店頭にあった手頃なものがプリマヴェーラだったのでそれを買った。

 

クロスバイクといっても、泥よけも荷台もあらかじめついている。ベルや前後のライトはあとで自分で付けた。実用性を優先して前かごも付けてしまったから、見た目はちょっとオシャレなママチャリといったところ。ママチャリと違うのは、8段変速であることとサドルにスプリングがついていないことである。

 

乗ってしばらくのうちはサドルが硬くてちょっと乗るとお尻が痛くなった。ジェル入りのサドルカバーを買ってしのごうと思ったが、ないよりはマシだが焼け石に水だ。自転車屋はしばらく乗っていたら痛みはなくなるというので、我慢してしばらく乗っていたら、本当にいつの間にか痛みが消えていた。痛くない乗り方を覚えたのだろう。その後しばらくぶりに乗ったりすると一時的に痛いこともあったが、今はそんなこともない。

 

プリマヴェーラは実用性ではママチャリに劣る。荷台はこれまで利用したことがなかったが、この間初めて使った。買い物に行って500mlペットボトルの24本入りパックを家まで運ぼうとしたときだ。あらかじめロープを100均で買い、スーパーのカートで自転車置き場まで行った時点で気がついた。ほとんどすべての自転車の荷台には四隅にフックがあるが、それがない。単なる荷台だけがついた状態なのだ。

 

気をとりなおして、荷台の下にロープを渡してなんとか荷物をくくりつけて自転車を動かしたら、バランスを崩してペットボトルが入った段ボールを破って何本かのペットボトルが落ちてしまった。まだ自転車置き場内だったからよかったものの、このときは往生した。再度ロープでぐるぐる巻きにして、用心しながらなんとか家まで自転車を手押しで帰った。あの四隅のフックがこんなに重要だとは思っていなかった。普通の自転車にも日本製品には繊細な気配りがされているのだと実感したできごとだった。

 

さて、買いたての頃は、他の自転車に比べるとだいたい私の方がスピードは速かった。サドルにスプリングがついていないのは快適さより走りを優先させているからであろう、平地でも速い。また、坂があると変速機がついていた方が断然楽である。湾岸沿いは坂はほとんどないが、橋という人工の坂がある。特に大きな橋を渡るときつい。晴海大橋など結構な難所だ。晴海大橋は高低差が20mほど、ビルの高さでいうと6、7階分ある。変速機がない自転車ではかなり厳しかろう。

 

しかし、あるときから他の自転車の方が速くなっていることに気づいた。ママチャリが軽々と私を追い越していく。私が年をとったのかと一瞬考えたが、そればかりではない。電動アシスト自転車が多くなってきたのだ。電動アシスト付きの赤いシェアサイクルも数多く走っている。シェアサイクルは最初の頃は江東区の近所だけで試験的に行われていたが、今やかなり広いエリアで展開されていてサイクルポートも数多く見かける。機会があったら借りてみたい。

 

平坦な道だけではない東京湾岸。先日は快晴のなかで走る機会に恵まれた。豊洲市場東京オリンピックの会場も見わたすことができて、東京でありながら開放感あふれる景色を楽しめる。サイクリングにはおすすめのエリアである。