マスクなしで騒ぐ子供が新型コロナ感染を拡大させる可能性

うちの近隣にはマスクなしで叫び声を上げたりして飛沫を飛ばしまくっている人たちが数多くいる。それは幼い子供たちである。大人が抱っこしていて、顔が大人と同じくらいの位置にある子供も多い。大人が同じ行動をとったら眉をひそめられるだろうしトラブルになるかもしれないのに子供なら平気なのか。

近隣は小さい子供の多い地域だ。マスクなしの子供を連れた家族連れは多い。また保育園も多く園児達は日中に集団散歩をしているが、皆マスクなしで元気に叫んでいる。

日本小児科学会のウェブページには、要旨として「乳幼児のマスク着用には危険があります。特に2歳未満の子どもでは、気をつけましょう。」と書かれている。同時に下の方に「子どもがマスクを着用する場合は、いかなる年齢であっても、保護者や周りの大人が注意することが必要です。感染の広がりの予防はマスク着用だけではありません。保護者とともに集団との3密(密閉、密集、密接)を避け、人との距離(ソーシャル・ディスタンス)を保つことも大切です。」とも書かれている。

乳幼児のマスク着用の考え方|公益社団法人 日本小児科学会 JAPAN PEDIATRIC SOCIETY

きちんと解釈すれば正しいことが書かれていると思う。しかし、多くのの親子連れは「乳幼児はマスクなしで人との距離をとらずに飛沫を飛ばしてもOK」と誤った解釈をしているようだ。

私は集合住宅に住んでいるが、マスクなしの子供や家族連れが会話しながらエレベータに乗ってくることがまれにある。そういった場合、そのエレベータからは降りることにしている。降り際に「マスクなしで話をしながら乗らないでください」と言ったこともあるが、ほとんどの場合は黙って降りる。自分が途中で降りるのは理不尽だとは思うが、常識が違う人たちと会話をして感染したくないからだ。ちなみにエレベータには、マスクをするように、会話をしないように、大人数で乗らないように、との注意文が貼られている。

実際に、保育園や幼稚園などで風邪などの感染症をもらってくる子供は多い。また友達と遊んでいてもらってしまう子供も多いだろう。コロナも同様だと思えないのだろうか。彼らは自分たちや子供たちがコロナに感染することを怖いと思っていないのだろうか。たぶんコロナ感染が怖いと漠然とは思っていても、感染を避けるためにどうすればいいか自ら考える能力に欠けているのだろう。飲食の場面がクローズアップされており、そこで感染する人が多いのだと思うが、子供を介して感染する人も実は多いのではないか、あるいは今後増えるのではないだろうか。

テレビや店なども、家族連れで買い物はせずなるべく少ない人数で出かけるように、と去年から注意喚起している。しかし、もうそんなことを聞いている人はほとんどいない。テレワークで家族が家にいると、皆で買い物に出かけるようになっている。政府・自治体やマスコミなどが、買い物はなるべく少ない人数で、ともっと口酸っぱく言わないといけないのだろうか。

公共の場で騒ぐ子供のしつけは親の務めでもあるが、すべての子供にどんなときも騒ぐな叫ぶなと言っても無駄であろう。対策が施されたベビーカーに乗せたり、ベビーカーのひさしを深めにしたりして気遣っている良識ある親もいる。マスクだけが予防ではない。いろいろな対策を考えるべきだろう。