「不織布マスク警察」はくだらない ー マスクの防御力は素材、つけ方、呼吸の仕方で決まる

不織布マスク警察」という人たちがいるらしい。ウレタンマスクを蛇蝎のごとく嫌っているようだ。しかし「不織布マスク警察」の人たちは物事を一面からしかとらえていない。

マスクの防御力は、「素材」、「つけ方(フィット感)」、「呼吸の仕方(鼻呼吸と口呼吸の違い)」、それらを総合して決まる。

素材に関しては、一枚だけなら不織布>布>ウレタンの順だろう。何枚も重ねていたりすると話が違うかもしれないし、布にも高機能のものもあるから一概にはいえない。

つけ方はマスクの周りの部分がフィットしているかどうかである。上下左右に隙間があっては優れた素材の防御力も台無しである。

呼吸の仕方というのは鼻呼吸か口呼吸かの違いである。鼻呼吸でマスクなしでくしゃみも会話もしない人と、口呼吸で隙間を空けてぺちゃくちゃしゃべって不織布マスクをしている人がいたとする。どちらが人に感染させやすいかというと前者かもしれない。

外から見て適切なマスクを適切につけているかどうかはよくわからないので、保守的に見てすべての人が不織布マスクをつけていれば比較的マシであるという考え方はあろう。しかし、黙っているウレタンマスクの人が騒がしい不織布マスクの人にマスクについて文句を言われるのは理不尽である。

ちなみに私は布マスクと不織布マスクを使い分けている。ウレタンマスクを持っていないのは単なるデザインの好みの問題である。たまたま不織布マスクの買い置きがあり布マスクも自作したので去年は買わずに済んだ。布マスクはこまめに洗い、不織布マスクは使い捨てにしている。外では必要最低限の会話をすることにしている。

そもそも、もしすべての人が他人と距離を保ち一切黙って話をせず咳やくしゃみもしないなら、別にマスクなしでも差し支えない。去年の今頃は、咳エチケットと称して、咳やくしゃみをするときは腕で口を押さえようという貼り紙を見た。今ほど皆がマスクをしていなかった時期である。それでも満員電車やパチンコで移りにくかったのはみんなが黙っている空間だからだ。

感染するかしないかは(なんらかの閾値を決めれば)1か0である。しかし、感染しやすさ、しにくさは確率的である。できるだけ感染しにくい行動をとりたいものだ。